マーケティングで使えるフレームワークのご紹介(前編)【連載:リサーチ会社によるマーケティング入門書Vol.2】
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マーケティングで使えるフレームワークのご紹介(前編)【連載:リサーチ会社によるマーケティング入門書Vol.2】

皆さん、こんにちは。電通マクロミルインサイト(DMI)です。現在、連載にて「マーケティングへの理解を深める」ためのヒントになる情報を複数回にわたってお伝えしています。

連載第1回目では、
1、ターゲットの設定(WHO):
2、商品価値の定義(WHAT):
3、商品プロモーションの設定(HOW):
が重要であることをお伝えしました。

今回は第2回目として、「マーケティングで使えるフレームワーク」を紹介します。
リサーチ会社が使っているポイントを落とし込んでいますので、最後までお付き合いいただけますと幸いです。

フレームワークとはなにか

フレームワークとは文字通り、物事の枠組みを意味します。
そしてその枠組みを埋めていけば、自然に問題解決の方法が浮かび上がる、というもの。
『モノゴトを自分の知識・経験だけでとらえず、発想の枠を広げるために』使います。

枠をもれなく使いこなすことが大切で、中身のないフレーム(そもそもフレームの視点がずれている、ヌケモレがある、論理性がない)にならないように、論理的に使いこなしていくことが大切です。

マーケティングで使えるフレームワーク

マーケティングで使えるフレームワークにはどのようなものがあるでしょうか?下の図は、マーケティングの各段階によって使える代表的なフレームワークをまとめたものです。

▼マーケティングの各段階ごとに使える代表的なフレームワーク

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フレームワークの中にも「市場環境」「事業」「マーケティング」の3つを分析するものがあります。
それぞれのフレームワークに目的があり、またそれぞれのフレームワークを単独で使用するのではなく、関係性を理解したうえで複数組み合わせて使うとより効果があります。
まず今回は「市場環境」を分析するもののうち、①PEST分析、②3Cの2つのフレームワークをご紹介します。

(1)PEST分析

◇PEST分析とは
PEST分析とは、
Political Legal(政治・法要因)
Economical(経済要因)
Social Cultual(社会・文化要因)
Technology(技術要因)
 のそれぞれの頭文字をとったもの。
全体の環境がどうなっているのかを考えるマクロ環境分析のフレームワークです。

◇PEST分析の特徴
PEST分析は、長い目で見て外部環境の変化が自社にどのような影響を与えるのか把握し、その後のマーケティング戦略に活かしていくことを目的としています。
そのため長期的なトレンド分析や未進出の国・地域への攻略、リスク管理などに活用できます。

PEST分析の4つの要素は、法律、景気の変動、トレンドなどの変化に抗うことができないのが特徴。それぞれの要因にフォーカスして、3~5年後のマクロ環境が、将来の自社にどのような影響を与えるかを把握・予測し、自社をどのようにマクロ環境に適合させるかを考えていくことが大切です。

▼PEST分析

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◇自動車業界のPEST分析例
例えば自動車業界では、下記のような要因を洗い出していきます。
〈政治〉Political Legal
● CO2排出規制・炭素税の導入
● 経産省 次世代自動車戦略にEV重視
● 日米関税交渉・米中貿易摩擦

〈経済〉Economical
● 自動車メーカーの海外生産拡大
● 新産業形態の発生
● 国民所得の減収

〈社会・文化〉Social Cultual
● 都市への人口集中
● 若者の車離れ 高齢者事故
● 所有よりもシェア・レンタル志向

〈技術〉Technology
● 5G下のコネクテッドシステム
● 自動運転技術
● 電気自動車・バッテリー性能の向上

ここで挙げたような4つの要因が、将来、自社にどのような影響を与えるか?
その影響を自社の戦略にどう活かしていくのか?
を考えるフレームです。

(2)3C分析

◇3C分析とは
3C分析とは、
Customer / Competitor / Company
の3つのCの頭文字をとったもので、業界環境分析のためのマーケティング戦略立案に頻出のフレームワークです。

◇3C分析の特徴
3C分析では、顧客・市場、競合、自社にフォーカスして、事業の成功要因やマーケティング戦略の方向性を探っていくのが特徴。
外部環境の市場と競合の分析から成功要因に関するヒントを得て、自社の戦略と合わせていくことを目的としています。
市場の現状と自社・競合がおかれている現状を客観的事実から俯瞰するシンプルで使いやすいフレームです。

◇3C分析の要素分解
3C分析は、このような要素に分解されます。

〈市場〉Customer:市場というマクロ視点と顧客というミクロ視点を併用
● 売り上げや人口による市場規模、構成比、成長率
● 顧客の構成。ニーズ、顧客の消費行動(可能な限り深層に迫る)
● カスタマージャーニー(認知、情報収集、重視点、購買プロセス、決定要因)
● 購買決定者(特にBtoBの場合)

〈競合〉Competitor:戦略上、重要な競合に絞り込む
● 競合各社シェア・寡占度、新規参入者の脅威(参入障壁)、各社の強み・弱み
● パフォーマンス(浸透度、売上高、シェア、利益)、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)
● 競合のマーケティング戦略・成果(製品・サービス特徴、提供価値やポジショニング)

〈自社〉Company:定性的・定量的に把握
● 業界内ポジション(浸透度、シェア)
● 資本力、投資能力、現有リソース(売上高、利益)
● 経営資源(資金、人材、組織、技術力、ナレッジ、バリューチェーン(付加価値・コスト構造把握))
● 事業の強み・弱み

◇某コーヒーチェーンの3C分析例
例えば、あるコーヒーチェーンでは、3C分析の例は以下のようになります。
〈市場〉Customer
● 国内コーヒー消費量増加(飲酒率・喫煙率の低下)
● 顧客の味覚の深化
● コーヒー用途の拡大
● サードプレイス需要(モバイル機器使用)

〈競合〉Competitor
● 同業のA社、B社、C社
● 他の業種(カフェ、コワーキングスペースなど)

〈自社〉Company
● 他店にはないオリジナルの新メニュー
● 落ち着きのある快適な空間
● 親密感あふれる接客

このように自社・競合・市場のそれぞれを分析し、
・何が成功要因なのか、
・今後の成功・成長に向けてどのような戦略をとるべきか
を発見するためのフレームです。

自社を取り巻く経営環境を分析する(市場環境分析)のフレームのうち、PEST分析と3C分析について紹介しました。

次回はSWOT分析と5forcesについて紹介予定です。


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